思い出トランプ

終日、H. R. Haggard and Andrew Lang The World's Desire (1890) を読む。ホメロスの『オデュッセイア』を下敷きにしたロマンス物。以前、インターローンでコピーしたものが見つからないので、しょうがなく、Wildesideから2001年に出版されたものを読む。が、激しくつまらない。先行研究がほとんどないのもうなずける。

思い出トランプ (新潮文庫)

思い出トランプ (新潮文庫)

直木賞受賞作の「かわうそ」「犬小屋」「花の名前」、それと「はめ殺し窓」を何度目かの再読。展開を覚えてしまっているけど、何度読んでもドキッとさせられる。収録されている短編はどれも素晴らしいが、そのなかでも、日常交わされる何気ない会話を切り取って、人間の狡さや恐ろしさをズバッと提示する「かわうそ」は特に秀逸。そういえば、井川遥も何かの本で向田邦子を推してたな。

http://u-maker.com/202124.html わたしは、蘭光生 『むさぼる!』 (フランス書院文庫)...オチがついたところで、読書に戻ろ。