筆禍事件

授業二つ。下がりきった学生のテンションを上げるのに一苦労。しかし暑い。

荻野昌利『ヴィクトリア朝筆禍事件始末記―宗教と芸術』。たまにはこういうのも。ニューマン/キングズリーとホイッスラー/ラスキンの二大論争の顛末を追うもの。前者は、ヴィクトリア朝中期におけるヘレニズム文化流入やオックスフォード運動の関連で少し調べたことがあったのだけど、なるほど、そういうことだったのかと腑に落ちた。今も昔も功成り名を遂げるか否かは、論争をふっかけ(られ)た時の処し方ひとつで変わるのだな、と。

ヴィクトリア朝筆禍事件始末記―宗教と芸術 (英宝社ブックレット)