マテリアル・ガールも違う

授業一つ。「ライク・ア・ヴァージン」は板尾の嫁の歌でしょ、って、んなわけなかろうが。

学会で教えていただいた、J. M. バリ『小さな白い鳥』。1902年に出版されたピーターパンの原型物語。筋らしいものがあるのは、労働者階級のメアリとウィリアムの恋路を見守る退役軍人W氏の遠謀深慮が描かれた13章までと19章以降 (といっても19章以降は連作短編集のような形式になってしまうが)。14章から18章の主題はピーターパンだが、これは劇作のピーターパンとは異なる造形になっており、小説では妖精の助け無しには空を飛べない幼児で、成長しないのは個人の意志というより小説の展開に左右される面が大きい。

小さな白い鳥