2007-01-01から1年間の記事一覧

浮かれ三亀松

帰省中。いくつか墓参りを済ませてファミレスで避暑。吉川潮『浮かれ三亀松』。「浪速恋しぐれ」を地でいく柳家三亀松一代記。漫才や声帯模写、音曲といった色物は落語や講談に比べて当時地位が低いものだと思っていたがどうも違うみたい。

ナイトサファリ

成績伝票送付。修道で文献複写。そのまま帰るのもなんなので、安佐動物公園に入る交差点付近を記憶しつつメガへ。行方昭夫『英文の読み方』。なんとも読者を限定しそうなストレートなタイトルですが、語り口はくだけていて非常にリーダブル。翻訳作業前に読…

智にはたらけば角が立つ

再試験。採点。要旨の送信。書き終わってないのに要旨もへったくれもないので、嘘っぱち、ここに極まれりといった感じ。森嶋通夫『智にはたらけば角が立つ―ある人生の記録』。身近な人を思い浮かべて読むもよし、対岸の火事として読むもよし。これほど「聖俗…

NAINAI16

前期試験。教務が監督をしてくれるとのことで、家でふんぞり返っていたらY先生から着電。違うクラスの試験を受けていた学生2名と欠席者7名の対処をお任せしますとのこと。欠席者の対処はないとしても、うーむ、そんなことがありえるのだね。考えられんなー、…

挑発者

8月下旬に京都で学会があるのだけど、参加費3万円なり。一日参加も可能らしいので、そっちにしとくか。東直己『挑発者』。畝原シリーズ最新作。最後のぐだぐだの展開は東本人も認めているのでまあご愛敬ということで。いつにもまして軽妙な語り口がだんだん…

前期試験作成中

翻訳送信。1周しか確認できなかったが、まあいいだろう。チベット難民学生の受け入れにあたって、当該学生の資格が法律に抵触しないかどうか、ということでインドの教育法を訳したのでした。『en-taxi No.18』。談春の連載がいつから始まったのか定かではな…

今度はインド

大雨。授業二つ。ここは今日で前期終了。あーやれやれと思っていたら、授業後、教務主任からなにやら得体の知れない翻訳仕事を仰せつかる。県立の学校なんだし、県庁の嘱託に頼めばいいんでないのかねえ。テンション上げればなんでも出来ると唄ったのはグル…

ルサンチマン

相方と久しぶりにネットカフェでマンガ三昧。『ホーリーランド』はもう少し街でくすぶり続ける模様。「表の世界」へはあの総合格闘家二人をなんとかしないといけないんだろうな。花沢健吾『ルサンチマン』。現実世界でもてない男が美少女ゲームの仮想現実で…

英語シャドーイング

授業二つ。スポーツ推薦で入学した学生は厚遇されているなあ、と、ある通知を見ながら思うのだが、そんなことこちらには関係ないのであって、下駄を履かせる気なんかさらさらなし。夕方から安芸津。卓上扇風機を独占するのは罪深い。首回らなかったんでしょ…

グラスホッパー

授業二つ。リクエストがあったので『アナスタシア』を観せて時間調整。これディズニーだとばかり思っていたが20世紀フォックスなのだそう。医学部編入試験の過去問を持ってきた学生とあれこれ。休み中に気づいてくれなかったら、もう少しランクを下げるよう…

梅雨入り

授業二つ。「週刊ST」を授業用に編集したテキストを使用しているのだけど、精読/多読どちらをするにしても少人数じゃないと使いづらい。半期で2単位とれるからって、80人は集まりすぎじゃないのか。『hon-nin』。インタビュー前に相手の著作に目を通した…

愛さずにいられない

授業二つ。ひじかた憂峰・松久由宇『愛さずにいられない(1)』。一昔二昔前のトレンディードラマのようなタイトルですが、中身はまったく別物です。こちらもいつかどこかで使えそうな?一言フレーズがちらほら。ただ惜しむらくは一話が非常に短いため、盛り上…

喰いたい放題

模試一発。色川武大『喰いたい放題』。数ある「食べものエッセイ」のなかで、個人的にはこれがベスト。かつて、立川流の顧問をしていたせいか、取り上げる食材を扱った落語も枕で紹介してくれています (三代目桂三木助「芝浜」など)。自身の飽くなき (大) 食…

二日目

日本英文学会@慶応。英語教育とアメリカ関係のシンポ2つ。研究発表やシンポの時間をずらしてくれるとありがたいのだが、まあそうもいかないんだろう。その後、先輩後輩と連れだって上野広小路亭で立川流夜席。以下、備忘録として演目確認。 ・吉幸(前座)…

酸素は鏡に映らない

ようやく名簿ができたのでえっちらおっちらデータ移動。上遠野浩平『酸素は鏡に映らない』。「ブギーポップ」シリーズの一作目で挫折して以降、ライトノベルからは遠ざかっていたのですが、こちらはなんとか最後まで。で、結局なんなのよ、と感じるのは「ブ…

鹿男あをによし

授業一つ。寝坊。万城目学『鹿男あをによし』。研究室に居づらくなった大学院生が常勤講師として奈良の女子校へ禊ぎに行くお話。金原瑞人氏の惹句に煽られた気もしないではないが、確かに構成は見事だし、桂米朝「ぬの字鼠」なんかの小道具も利いている。近…

筆禍事件

授業二つ。下がりきった学生のテンションを上げるのに一苦労。しかし暑い。荻野昌利『ヴィクトリア朝筆禍事件始末記―宗教と芸術』。たまにはこういうのも。ニューマン/キングズリーとホイッスラー/ラスキンの二大論争の顛末を追うもの。前者は、ヴィクトリ…

砂漠

授業一つ。開始早々、地震があったが何事もなく。伊坂幸太郎『砂漠』。大学生のしょうもない生態を描いた、ああ、私にもそんなこともあったっけと身につまされる一冊。返す返すも、学部時代に「中国語と確率の勉強」を修めそこなったのが悔やまれる。

残光

授業二つ。Y先生から中国とモンゴルからの留学生受け入れの打診。東直己『残光』。『フリージア』の続編。「俺シリーズ」ではありませんが、俺周辺の人たちもちらほら顔を出しています。別れた母子を救うため、隠遁していたクラッシャー榊原がススキノに舞い…

Turn the Page

この日は何をしていたのだったか。。思い出したらまた書きます。ゼナ・ヘンダースン『ページをめくれば』。SF仕立てのファンタジーでほぼ統一された、表題作を含む11編からなる短編集。「忘れられないこと」「光るもの」「しーッ!!」では、子どもの不思議…

井戸の茶碗

雑務など。ポッドキャスティングから、立川笑志「井戸の茶碗」。正直者のくず屋清兵衛とこれまた正直者の武士千代田卜斎/高木佐久左衛門の三人が織りなす人情噺。二つ目主体の高座ですが、真打ちなみの出来。噺の合間にちょいちょい恨み節になるのも、立川…

無題

授業二つ。前回の授業でちょっとびびっていたが、ブロッコリーみたいな頭をしたアフロ君が、実は気のいい青年だと知って安堵する。TOEICはやはりリスニングを失敗したようで、前回比リスニング30点マイナスのリーディング35点プラスでほぼとんとん。というわ…

志らくのピン

授業二つ。そそのかして買わせてしまった、立川志らく『志らくのピン(2)』。『en-taxi』を読む限り、もう少し無茶した感じなのかと思っていましたが、さにあらず、しごく真っ当なラインナップ。声質が志ん朝に似ているため、七田式ばりの高速テンポでも耳に…

ここも坂ばかり

酔いちくれたN先生をお宅まで送った時のあやふやな記憶を頼りに辿り着いた女学院で文献のコピー。この近辺では、修道と女学院にEnglish Literature in TransitionとVictorian Studiesが最新刊まで揃ってます。うろうろ歩き回って疲れたので、ヤン・ラングレ…

カポーティ

授業一つ。イントロと小テスト。血圧上昇の原因だった大部屋のポンコツコピー機がめでたくお役ご免。この喜びを俵万智風に表すと「新しいコピー機、それだけでうれしい」。『カポーティ コレクターズ・エディション』。『冷血』の成立過程を描く伝記映画で、…

水曜どうでしょう

授業は明日かららしいので、連休までの小テスト作成。『LOST』セカンドシーズンまで。ここまで観た限りでは、個々の贖罪がテーマの基底にある模様。日付変わってそろそろ寝るべという頃、「水曜どうでしょう」をやっていたのでついつい終わりまで。おそらく…

スタンレーの犬

花見やらなにやら。相方から頂戴したメバルで夕食。東直己『スタンレーの犬』。折井に特別な「力」を見出された出帆 (イヅホ) が、折井の子飼いとしてミッションを遂行する、村上春樹に『ホーリーランド』を足したような話。

ぼうふら漂遊記

授業準備。色川武大『ぼうふら漂遊記』(新潮文庫)。帰省中の成果その1。嫁と別れたからには俺を止めるものは何もないってんで、あてもなく欧米のカシノ遊山を満喫する色川の脱力エッセイ。言葉の壁には打ちひしがれているものの、賭博ではなんとか打たれ…

アクトクノサカエ

3月3日は桃の節句、5月5日は端午の節句ということで4月4日は「おかまの日」なんだよ、という社長の言葉をありがたく拝聴。ここはキャバクラか。プロの博打打ち森山道の凄絶な過去に焦点を当てる、森巣博『二度と戻らぬ』。前作『犯人(ホシ)に願いを―悪刑事(…

ナルシスをふにゃめらにしちゃうぞ

『演歌なアイツは夜ごと不条理(パンク)な夢を見る』。脚本は松尾スズキと宮藤官九郎の二大巨匠で、92年に放送された徒花番組のDVD化。ダーク五郎(竹中直人)と広子(田中ひろ子)の「夫婦マジシャン」がポメレンケ劇場周辺の人々(本人含め)をマジックで解…